Fortran Builer 5.2
Fortran Builderは2006年に初版が日本でリリースされ、 2008年には全世界で英語版の提供が開始されました。 そして2009年4月に搭載コンパイラである 「nAG Fortran Compiler」とバージョン統合がなされ 「Fortran Builder 5.2」がリリースされました。
Fortran Builder 5.2ではオブジェクト指向などを含むFortran 2003の機能が数多く追加された他(詳細)、プロジェクトを作成することなくソースプログラムのコンパイルと実行が行えるクイック実行機能や、より強力なプログラム診断機能、OpenGLプログラミング、GTKによるWindowプログラミング、実行時エラーへのジャンプ機能、Fortran自習の進捗管理機能、4倍精度サポート等が追加されました。
またエディタの操作性とコンパイラの診断機能の大幅な見直しが行われ、 今まで以上に軽快な操作性を実現しつつ、より堅固なコンパイラ環境を実現しました!
主な新機能
- Fortran 2003の機能が多く追加されました。本リリースではあらたに、内蔵コンパイラであるnAG Fortranコンパイラの最新版(リリース5.2)が採用されています。新たにオブジェクト指向 (右の図はFortran 2003による、オブジェクト指向のコードセグメント例)、C相互利用性などを含むFortran 2003の多くの機能がサポートされ、より多くのFortran 2003機能が利用可能となりました。
(リリース5.2の新機能詳細)

- Windowプログラミングが可能となりました!
ウィザードから簡単にGUIアプリケーションの構築が可能です。
Windows + Fortranという環境で、シミュレーションプログラムや各種計算プログラム、及び
可視化プログラムなどの作成が一段と容易に行えるようになりました!

- プロジェクトなしコンパイル機能(クイック実行)が搭載され、
よりシンプルな操作でプログラムのコンパイルや実行が可能となります。
この機能は、教育現場からのフィードバックにより実現された新機能です。教育現場において「プロジェクト」という概念の説明に時間がかかってしまっていた点を考慮し、プロジェクトなしでもプログラムの作成や実行が行える画期的な機能です!

- OpenGLウィザードが搭載され、より簡単にOpenGLアプリケーションの作成が行えるようになりました!
提供されるOpenGLのサンプルプログラムは、法政大学の竹内則雄教授により作成されています。

- Fortran90/95入門のeBookがより使いやすく進化しました。
Fortranの自習、教育現場での利用などを考慮して、新たに
eBook内検索機能やeラーニング進歩管理機能等が搭載されました。
これによりFortran90/95の学習効率が更に高まりました!

- 実行時エラーの発生箇所へのジャンプ機能が追加され、プログラムの開発効率を高めました!

- プログラムをより読みやすくする支援ツールとしてのプログラム整形ツールが
従来よりも格段に使いやすくなりました。インデント幅、マージン幅、キーワードや識別子の
大文字小文字、コメントなどに関しての詳細設定が可能です!
- その他に、4倍精度実数がサポートされてより精度の高い計算が可能となりました。 また、より信頼性の高いプログラム診断機能が搭載され、正しいユーザプログラムの作成を より強力に支援できるようになりました。更にエラーメッセージもよりわかりやすく改良され、 エラーの発見をより迅速に行えるようにしました。 そしてコンパイル時のエラーのみならず、実行時のエラーについても日本語出力が可能となりました! 更にデバッグ機能が更に充実し、より多くの型についての表示や編集などが行えるようになりました。
