偏微分方程式解法用のNAGメッシュ生成 : 及び疎行列解法ルーチンについて

テクニカルレポート

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1. はじめに

工学における科学技術計算の重要な適用分野は、種々のタイプ(例えば個体力学、流体力学、熱モデリング)の偏微分方程式(PDE: partial differential equations)に対する有限要素法による解法である。その本質において有限要素法とは、複雑な系に対する支配方程式を離散化プロセスによって解く数値計算技術と言える。

有限要素法を用いたPDE解法におけるキーとなる要件を列挙すると次のようになる(ただしすべてを網羅するものではない)。

  • PDEが規定される領域を細分化するメッシュ

  • PDEを連立代数方程式で置き換える離散化

  • PDEの数値解を計算するための効率の良い行列解法機能

NAG Fortran Library [1] のD06章には文献 [2] に記載されているアルゴリズムに基づくメッシュ生成ルーチンが含まれている。このようなメッシュ生成アルゴリズムは有限要素法に基づく数値シミュレーションにおいて極めて重要な役割を有する。特に解の精度、さらにはその正当性すら対象ドメインのメッシュ構造、特性に強く依存している。

本レポートでは、2次元領域をメッシュ化するためのD06章ルーチン群を、PDEの離散化から作り出される連立1次方程式を解くためのF11ルーチン群とどのように組み合わせれば良いかを説明するものである。有限要素法メッシュに基づく疎行列、右辺の構築方法についても述べる。また本用例で用いたソースコード、データファイル、及びその実行結果についてもレポート中に含めてある。

必要とされる数学的なバックグラウンドについては述べるが、有限要素法の完全なる記述を行おうとするものではない。固体力学や場の問題に対する有限要素法の適用については文献 [3] が参考となる。本主題に関する詳細については文献 [4] を参照されたい。
 


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